ニュースリリース

平成25年12月4日
三協立山株式会社 三協マテリアル社

豪華寝台列車クルーズトレイン「ななつ星in 九州」
車両内装材に三協マテリアルの高い技術力が採用

 三協立山株式会社・三協マテリアル社のアルミ押出・加工・組立技術が、クルーズトレイン「ななつ星in 九州」の車両内装材に採用されましたので、ご案内します。

 平成25年10月15日より運行をスタートした「ななつ星in 九州」のデザインは、水戸岡鋭治氏(※1) が手がけたもので、車両内外に施された木の風合いが特徴の豪華寝台列車です。車内の内装材においても、アルミ材を使用しつつ細部まで木の風合いにこだわった仕上がりが求められました。

 今回、当社は設計段階から参画する機会を得たことで、木組みに求められる高い精度をアルミ材で実現するための技術構築・提案を行い、求められる品質を満たすことができました。

 具体的な取り組みとしては
① 突合せ接合部の隙間なしの実現
② 難易度の高いアール形状の格天井の接合を3次元加工により実現
などがあり、アルミ材の表面に木材を薄くスライスしたシート(つき板)を貼ることで木の風合いを再現 しただけでなく、より木製に近づけるため、ディテールにもこだわった仕上がりを実現しました。

 当社は今後も、物件の企画段階や設計段階から参画することで、技術、製造、営業が一体となった取り組みを進め、お客様の求める品質に沿った技術や製品のご提案に努めてまいります。

 ※1 水戸岡鋭治氏プロフィール (JR 九州のニュースリリースより抜粋)
1947年岡山県生まれ。デザイナー・イラストレーター。建築、鉄道車両、グラフィック、プロダクトなどの幅広いデザインを手がける。特にJR九州の鉄道車両や駅舎デザインでは鉄道ファンの枠を超えて広く注目を集め、国際的な鉄道関連のデザイン賞であるブルネル賞や、交通文化賞、毎日デザイン賞、菊池寛賞など多くの賞を受賞。近年のデザイン作品に、JR九州の新幹線800系や新博多駅、新大分駅の公共空間デザインなどがある。(株)ドーンデザイン研究所代表。

【特長】

(1) 物件に最適な断面形状の提案
・物件の設計段階から参画し、使用するアルミ材の形状を図面で書き起こすところから携われたことで、コンセプトやデザインを実現するために最適な形状をご提案することができました。
(2) 美しい加工(切断)面に仕上げる加工方法
・アルミ材に木製のシート(つき板)を貼り付けているため、切削油が使用できず、通常とは異なる加工方法の検討が必要となりましたが、切断速度の調整やシートのはがれ防止のマスキング処理などをすることで、加工(切断)面を綺麗に仕上げることができました。
(3) 高精度な角度切断技術による接合
① 突合せ接合部の加工精度
・角度切断の精度追求(角度公差0.1°以内)にこだわり、突合せ接合部の隙間なしを実現しました。
② 専用接合部品の開発
・取り付けビスが外部から見えず、運搬後も調整し易い、本物件専用の接合部品を開発しました。
③ アール形状の格天井
・難易度の高いアール形状の格天井(※2)の接合を3次元加工により実現しました。

 ※2 格天井(ごうてんじょう)
太めの角材で正方形の格子(格縁)を組み、鏡板を嵌めた重厚感のある天井。社寺建築や城郭建築、書院造りの大広間な どの天井に多くみられる。

ニュースリリースに記載されている情報は、発表日現在のものです。

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